東京都の治安の良い区と悪い区はどこなのか?犯罪数と人口数から分析してみました。
よくネット上で東京の治安の良い区と悪い区論争をよく見かけます。
論争というよりも、どの区が一番DQNが多くて治安が悪いか選手権となっている類がありますが、、。
ですが、やはり住みやすい街を探すにあたっては治安が良いということは非常に重要で、それが街の価値にも関わってきます。
そこで東京23区の中で、治安の良い区と治安の悪い区を犯罪発生の状況から調べようと思います。
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まず最初は、警視庁が作成している犯罪情報マップです。
これは、各区市町村べつに、その犯罪発生件数を振り分けて、その発生件数が多い行政区が濃い赤色で表示されるものです。
この地図から見てみると、多い区としては足立区、江戸川区、世田谷区、新宿区がもっとも濃い赤色で、一番犯罪発生件数が高いということがわかります。
では、23区の中で実際の犯罪件数がどれくらい発生しているのかを知るために、犯罪発生件数をグラフにしてみました。
(参考:区市別刑法犯発生件数)
H17年を基準に多い順に並べてみて、それにH22年の犯罪発生件数も合わせて並べてみました。
区ごとの違いで見てみると、住宅街の多い23区の周辺部と、繁華街を抱える区において犯罪発生件数が多いですね。
そして、全体的に犯罪の発生件数が減少傾向であることも同時に読み取ることが出来ます。
しかしですね、犯罪発生件数だけで、その区の治安を決めることが出来ません。
というのも、犯罪は人が多くいればいるほど、その発生の可能性が高くなるために、人口の多い区はどうしても犯罪の初製件数は多くなってしまうのです。
人が集まるところに、トラブル多しですしね。
そこで、今度は、犯罪の発生件数と、人口数を1つのグラフにしてみたいと思います。
今回は、人口数の多い順に、並べてみました。
こう見てみると、人口数と犯罪発生件数には、だいたい比例関係にあって、全体的にどちらとも左肩上がりの形になっていると思います。
そして、今回のグラフを作成するにあたって注意したのが「人口数」についてです。
というのも、統計の人口数だけだと「住んでいる人」の数なのですが、各区には住んでいる人の他に、その区に仕事や学校で来たり、遊びに来たりするような人がいるので、それらの人々も数えなくちゃいけません。
なので、人口数については、住んできる人と、その区に昼間に来る人(流入人口)を考えた「人口数」となっているので、実数と異なることをご了承ください。
上記のグラフにおいて、人口数のグラフと比べてみて犯罪発生件数のグラフが上の方にある区は、犯罪の発生する確率が高く、逆に、人口数のグラフと比べてみて犯罪初製件数のグラフが下のほうにある区は、犯罪の発生する確率が低いといえます。
では今度は、人口数あたりの犯罪の発生する件数から、犯罪の発生する確率を求めたいと思います。
治安の良い区か悪い区の判断は、最終的には、犯罪の発生件数ではなく、犯罪の発生する確率によると思います。
ということで、その犯罪の発生する確率(=犯罪遭遇率とでも呼びましょうか)で、悪い方から23区を並べたいと思います。
こんな感じになりました。年度がH17年なのは、そっちの方が犯罪件数が多かったり、区ごとの差が大きかったので、分かりやすいかなと思ったからです。
こうしてみると、やはりという結果でした。
上位の犯罪に合う確率が高いのは、豊島区、台東区、渋谷区、新宿区といずれも、池袋、上野・浅草、渋谷・原宿、新宿といった歓楽街要素を持つ繁華街を抱える区と、また足立区、江戸川区、葛飾区といった東京の東側(元ブルーカラーゾーン)が高くなっています。
同じ繁華街でも、歌舞伎町がある新宿よりも池袋の方が高いことがちょっと驚きでした。
歌舞伎町は石原都知事肝いりの浄化作戦の結果でしょうか?それとも犯罪自体が表に出てこないのでしょうか?
治安の良くも悪くもない中位層には、23区の西側の住宅街の区が多くありますね。
発生件数では1位だった世田谷区も、中位くらいなので、犯罪に合う確率は高くなさそうです。
発生確率の低い区、すなわち治安が良い区には、歓楽街要素の無い繁華街である銀座や丸の内や品川を抱える、都心部の東側の区がきましたね。
そして、最も治安の良い区は、文京区でありますが、これは良く言われることなので間違い無さそうです。
元々は町工場が多くブルーカラー要素の強そうなイメージのある大田区や江東区ですが犯罪発生率が低いです。
では今度は、上記の犯罪発生率は少し古めなので、新しめのH22年を基準にした犯罪発生率も調べてみることにしました。
5年前と比べてみても、やはり治安は良くなっているようで、犯罪に遭う確立も少なくなっているようです。
さらに、それぞれの区を比較してみて、犯罪発生率の順位が上がった(=治安が悪くなった)区を上矢印で表し、逆に順位が下がった(=治安が良くなった)区を下矢印で表したのですが、特に大きく変動したのが「大田区」と「世田谷区」と「港区」です。
大田区の治安は悪くなり、世田谷区と港区の治安は良くなったので、それらの自治体や警察の取り組み、街の変化とかを調べてみると面白いかもしれないですね。
区ごとで、治安の良し悪しを比較してみたのですが、同じ区でも、最終的には街ごとに雰囲気は変わってくるので、実際に住む場所や遊ぶ場所を選ぶには、その街の状態も知ることが重要だと思います。
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