上野の山と言えば、東京における芸術の集積地として、
博物館やら美術館は然り、東京芸大まであったりする、
フランスのモンマルトルにも例えられる、文化の宝庫なんですね。
平日休日問わず、くの人達で、賑わっているんですが、
そんな博物館・美術館の中で、ちょっと奥の方に鎮座しているのが、
東京国立博物館です。
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上野恩賜公園の噴水広場から、奥にドシッと構えてる建物。
あ、、なんか、イベントがやってるみたいです。
チケットは、通常展示だけのチケットと、
特別展示も観覧することがチケットの2種類となっていて、
売っている場所が別になっています。
料金も別。
この日は、全国の神社から文化財を
しこたま集めた「大神社展」が行われてました。
ではでは中へと入ってみます。
この東京国立博物館はね、さすがに、国立の博物館ということで、
色々と充実しています。
まずは、その博物館としての広さと、
それ自体が建築的価値がありそうな建物群。
東京国立博物館の中心である、本館。
1938年に開館した、渡辺仁による設計で、
重要文化財に指定されております。
屋根瓦は寺院のように破風が付いている。
重厚な入り口に。
なんですか、この重厚な、階段は。
こういう造り、本当に好きだったりする。
展示室の中は、こんな感じで、
じっくりと鑑賞することが出来ますよ。
本館の左右にあるのが、
日本以外のアジアの美術品を展示している、
東洋館。
これまた、重要文化財で、
大正天皇成婚を記念して建てられた、
ネオバロック様式の表慶館。
平成館は皇太子殿下のご成婚を記念して、
建てられました。
法隆寺からの宝物が展示されている、
法隆寺宝物館。
このお洒落な現代建築と、
法隆寺という組合せが、面白いです。
敷地内には、至る所にちょいちょい気になるものが
置いてあったりもします。
今回は、見れなかったけど、
日本庭園があって、そこには複数の茶室があるそうです。
緑も多いので、美術品に見飽きたら、
新鮮な空気を外に出るのも良い感じですよ。
こんな広さを誇っている東京国立博物館でありますが、
やはりその本分としては、そこに展示されている美術品ですよね。
数字的な事を言うと、
東京国立博物館の収蔵件数は、11万件を超え、
また、国宝87件、重要文化財631件という、
国内において随一の規模となっております。
とは言っても、博物館で重要なのは、
展示の数ではなく、展示の方法なんですよね。
いわゆる、近年ネット界隈で、
「キュレーション」という言葉が大流行なわけなんですが、
その言葉の元を辿れば、博物館・美術館においての、
展示の見せ方について、企画から運用まで、
一切の権限を持っている人の事です。
収集した情報を分類し、つなぎ合わせて新しい価値を持たせて共有することを言う。キュレーションを行う人はキュレーターと呼ばれる。
キュレーターの語源は、博物館や図書館などの管理者や館長を意味する「Curator(キュレーター)」からきている。
出典 キュレーション とは - コトバンク
いわゆる、展示における総合プロデューサーの
ような人ですよね。
このキュレーションというのは、
博物館の運営には非常に大切で、
キュレーションが面白いと、
来場者が増えるし、
興味を持つ人が増えるし、
収益性にも寄与するわけです。
東京国立博物館においても、
その見せ方について色々と工夫がしてるんでしょうな。
まず、本館の日本ギャラリーは、
日本美術について、時の流れと共に
追っていくことが出来ます。
それこそ、最初は、縄文弥生における、
土器や埴輪から始まって。
伝来してきた仏教。
最近、個人的にハマっている、
茶の湯関係も色々と揃って面白かった。
小堀遠州の茶杓です。
自分の中で、小堀遠州はお姉キャラなんですが。
外人に人気の高そうな、戦国時代ものです。
鎧とか。
後ろ姿も。
刀に。
槍。
こんな風に、時代と、ジャンル別に、
頭の中において分類出来るわけです。
一方、東洋館においては、
アジアの地域というくくりで、分類されております。
同じ様な仏像でも、地域ごとで、
その顔つきがまったく違ったりするんですね。
例えば、中国の仏像。
一方、インド・ガンダーラ地方のもの。
彫りの深い端正な顔つきで、
無駄にイケメン度が高いんですよね。
日本の仏像よりも、こっちの方が、
人気でそうじゃない?
そう言えば、この東洋館、リニューアルされて、
現代的なお洒落感があります。
だから、リアルミイラとかあっても、怖くない!!
美術品とかに関しての面白さって、
人それぞれだけど、例えば、その美術品の
美術的美しさに魅入られる人もいれば、
脳内タイムスリップして、当時の作り手や
所有者のことを妄想したりするなど色々あるよね。
僕の場合は、分類マニアなので、
美術品の特徴的に、
時代別とか、地域別に、こういう風に違いがある
というのを見せられると非常に萌えるのです。
ということで、この東京国立博物館の見せ方は
非常に面白くて、なかなかハマリそうでした。
今って、iPadなどの情報端末もあることだし、
色々と美術品を見ながら、疲れてきたらベンチにでも
座って、Wikipediaで、その背景とかを調べながら、
脳内整理していくと、本当に楽しいんじゃないかなぁ。
特別展はともかくも、それ以外の展示は、
かなり空いているし、一部を除いては、
写真撮影もOKという、思いの外自由で、
まったりした雰囲気なのも良いです。
1日じゃとても、足らないくらい、面白い場所ですよ。
また、来ようっと。
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